星に願いをかける時、心を込めて臨むなら、きっと願いはかなうでしょう

時間のプレゼント

ある年の母の日に息子が私へのプレゼントとしてNYから帰省してくれると言ってきた。それは最高のプレゼントだ。彼の存在そのものがプレゼントなのだから。娘からも母の日に何が欲しいか訊かれて、「時間を頂戴」と答え、一日お休みを取るように頼んだ。

私の計画は北カリフォルニアに引っ越して以来、二十年以上も行っていない南カリフォルニアのディズニーランドに家族ででかけようということだった。私達家族のバケーションだ。いろいろな新しいアトラクションができたというが、遠くに引っ越してしまってから、子供も大きくなって、なかなかチャンスが無かったからだ。

今回、このバケーションを思い立ったのは、娘がその前年から、ディズニー本社のグローバル・ビジネス・ディベロプメント部で働き出し、娘が一緒に行ってくれれば、家族として、入場が無料だという特典もあった。この特権を使わなければもったいない。宿泊は娘宅だから、安価なバケーションである。息子とはロサンゼルスで落ち合った。

母の日日和

母の日は混むから、翌日の月曜日にしようという私に、娘は日曜日には花火があるから、やはり、それを見るべきだと言う。結局、混んでいるのを覚悟で、教会の礼拝の後、昼食を子供達にご馳走してもらって、でかけた。二時過ぎだったこともあり、駐車場はすでに屋上しか空いてなくて、こんなに混んでいるのは初めてだと娘は驚いていた。

この駐車場にしろ、私達が知っていたころは、だだっ広い平地で立体駐車場ではなかった。土地の一部がカリフォルニア・アドベンチャーになったという。

母の日日和と言うべきか、真っ青な空のさわやかな日で、それほど暑くない気候だ。昔は夫と私が、次に何に乗るかを考えて子供二人を誘導しなければならなかったが、熟知している娘がすべて誘導してくれたから助かった。

彼女は私達が今まで経験したことのないアトラクションに、次々と連れていってくれた。待ち時間もそれほどでもない。まず、トーイストーリー、次にインディアナジョーンズ、そして、先に閉まるからと、いったんディズニーランドを出て、カリフォルニア・アドベンチャーの中で3Dのアトラクションや、カリフォルニア各地を上空から見ることのできる、ソーリン・オーバー・カリフォルニア等々。高度恐怖症の夫が案じられたが大丈夫だった様子。

ディズニーランドの方にもどって、二十年以上も前に子供達が並んで写真を撮った所で、また写真を撮った。ということは、花壇やいろいろなスペースの配置は昔と変わっていないわけだ。そのころは二十三か月違いの娘と息子は、息子の方がずっと小さかったのに、今や息子の方が娘を抜いた。

恐ろしいスペースマウンテン

すでにファーストレインのティケットをもらっておいたので、スペースマウンテンに乗りに行こうという。私は怖そうなので、それまでも乗ったことはなく、待っていると言ったのだが、娘いわく、そんなに怖くないからと、盛んに薦める。まあ勇気を出して試してみるか、と思ったのが間違いだった。

宇宙に乗り出した。すごい揺れに怖くなって目をつぶった。心臓が揺れで飛び出しそうだ。こんなに恐ろしいことはない。まだ終わらない、まだ終わらない。
死ぬかと思った。ようやく終わったが、吐きそうになって、しばらく休ませてくれるよう家族に頼んだ。

娘と息子は年老いた母を気の毒に思ったらしく、しきりに「ごめんね」と謝っていた。娘は白雪姫の乗り物さえ怖がっていたのが、つい最近だったのに、立場が逆になった。

吐く際にすぐ間に合うようにトイレのそばでしばらく休んだ。幸い、吐かずにすみ、そろそろ花火の始まる九時半になった。ここでは世界の喧騒も忘れて、大人、子供がなごやかに楽しんでいる。

花火はなるほど、娘が薦めただけあって、昔式のただの花火ではなく、ディズニーランドにあるアトラクションのテーマにしたがって、年代を追い、いろいろな模様の花火があがり、その度に白雪姫のお城の色も変わった。

帰り道、「最高の母の日だったわよ」というと、「スペースマウンテンで怖い思いをしても?」と娘に言われた。

「怖い思いをしても、最高の母の日だったというのは、家族が一緒に時間を過ごせたから」「人々に幸福を与え大人も子供も共に生命の驚異や冒険を体験し、愉しい思い出を作ってもらえるような場所であって欲しい、と願っています」

と、創立者のウォルトディズニーは言っている。

まさにその言葉を経験させてもらった。と同時に私の頭をかすめたのはちょうどそのころ見た映画、「スラムドッグ・ミリオネア―」に子役として出演した、インドの子供のスラム街にある家がインド政府によって撤去され、家を無くして泣いていた男の子の姿だった。

娘の仕事のひとつに次に世界のどこにディズニーランドを作るかというプロジェクトがあるそうだが、貧しい国には建設できないという。

ディズニーの有名な曲、「星に願いを」の歌詞に「星に願いをかける時、心を込めて臨むなら、きっと願いはかなうでしょう」とある。
世界中に貧しさが無くなり、みんながディズニーランドを楽しめるような時代が来てほしい、

愉しい母の日を過ごさせてもらった私の願いである。

竹下弘美

にほんブログ村 子育てブログ 子供の教育へ
子育て・子供の教育・ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックをお願いします。

4 Replies to “星に願いをかける時、心を込めて臨むなら、きっと願いはかなうでしょう”

  1. 下世話な話で申し訳ないが、今、ディズニーランドの入場料は
    $100オーバーとか。もう、私はとうてい行かれない。
    私が最後に行ったのは20年まえ、日本から友達が来た時だ。その日も花火が打ち上げられました。花火に飢えていた私はとっても嬉しかったのを覚えています。
    それから随分、色んなものが変わったでしょうね。駐車場も立体になっているのですね。ビックリです。
    それにしても、貴女は子供さんにも恵まれていますね。お二人の子供さんから時間を貰えて最高の母の日でしたね。

    1. 私は文中に書きましたように、娘からのただ切符だから行けたのですよ。
      アメリカでアイスクリームやさんのトラックが来るようなネイバーフッドはデイズニーランドにつれていくことができないような家庭の多い場所だときいたことがあります。
      そういえば今度引っ越したここらへんにはアイスクリーム屋さんのトラックがくるような。今はむしろアイスクリームをトラックから買うのがせいぜいのシニア。娘はもうディズニーで働いていないし。

  2. 好きな人と楽しい時間を共有できることが
    一番の幸せですよね。
    お孫さんやノエルちゃんご家族と一緒に
    過ごせて、ヒロミさんはお幸せですね。
    ディズニーランドのアトラクションに
    お孫さんとまた挑戦されてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA